NoctuaならRyzen 5800X3D を冷やせるのか?92mmファン最強との呼び声の高いNH-U9Sを試してみた!
みなさん、こんにちは。ebichan です。
以前記事にしたように、自作ゲーミングPCのCPUをRyzen5800X3DというZEN3世代ゲーム最強CPUに交換したことによって、ボトルネックが解消しFPSが爆上がりして超快適なラリーシム環境が整った訳なのですが、実は一つ懸念事項が残っていましてそれがCPUの発熱なのです。
今日はそのことを記事にしていこうと思います。それでは行ってみよう!
※ 記事中でアフィリエイトリンクを利用しています。
まずは今までの経緯
まずは簡単に今までの経緯をまとめます。まずebichanゲーミングPCの初期バージョンでは、Ryzen5600G というグラボ内蔵CPUといいますか所謂APUを使用していました。これの定格TDPは65Wで発熱も大した事がなく、サイズの超天というCPUクーラーを使っていて全く問題がありませんでした。
ebichan がお気に入りで使っている darkflash の DLH21 というケースには、CPUクーラーに134mmまでという高さ制限があるため、その中でのコスパでこの超天を選んだのです。その辺りの奮闘については、こちらの記事に書きました。
それを最近、ZEN3世代(AM4ソケット)で最強のゲーミングCPUと名高いRyzen5800X3Dに変更しました。こちらの定格TDPは105W。超天では冷やしきれない懸念があったため、万が一の場合にTDP130Wまで対応と謳う CRYORIG の M9Plus を購入しておきました。
そして超天では全くと言っていいほど歯が立たなかった5800X3Dでしたが、M9Plusに変えた所大幅に温度が低下。Richard Burns Rally など負荷の低いゲームで遊ぶ分には問題無いものの、DirtRally 2.0や EA SPORTS WRC などのタイトルでは、どうしても90度に張り付いてしまいます。
高さ134mm制限のCPUクーラーの中で、ほぼ最強クラスと目していた M9Plus をもってしても冷やしきれない 5800X3D、中々の手応えです。もうあとは Noctua の92mm ファン兄弟であるシングルタワーの NH-U9S かデュアルタワーの NH-D9L しか残っていない。
そういった状況の中で、NH-U9Sの出物が出たため購入に至ったというのが経緯になります。
Noctua DH-U9SとはどんなCPUクーラーか?
言わずと知れた空冷CPUファン界で最強と名高いCPUクーラーを多数製造している Noctua が提供している 92mm ファンを搭載するCPUクーラーになります。
詳細については ebichan が穴が開くほど見て参考にさせていただいた、秋葉原のパソコンショップエルミタージュ秋葉原様の記事のリンクを貼っておきますので、参考にしてください。
Noctuaではどの程度のW数のTDPのCPUに対応するかという指標は出しておらず、独自のNSPRという指標でCPUクーラーの性能を表示しているのですが、NH-U9SはPSPRが93で全高が125mm、NH-D9LはNSPRが88で全高が110mmとなっています。ですので、NH-U9Sがちょっと性能も全高も高くなっていますが、ほぼ同等のスペックを持っています。
それでは結果は?
さて長くなってしまいましたので、取り付け記事は別途書くことにして結果発表です。
データ取得方法
今回CPU温度の計測には、定番のMSI Afterburner ではなく、Radeonドライバである Adrenalin にビルトインされているパフォーマンスツールを使っていきます。こちらのツールは直接CSV出力されますし、AFMF 後のFPSを正しく表示してくれる現在唯一のツールですのでこれで取りたいデータが取れるのであれば、ebichan はこちらをお勧めします。
デフォルトのショートカットでは、Shift + Ctrl + L でロギングを開始・終了できます。
また参考までに、MSI Afterburner でもCPU温度を取ってみましたが、2-3度ほど Adrenalin の方が低く温度が出ます。理由は不明ですが、今回はあくまで比較が目的ですので、同じツールであれば比較は可能として比較を行います。ですので絶対値としての温度の比較は出来ず、あくまで換装前後の値の比較として見て下さい。
EA SPORTS WRC
こちらはMomentの中から Sweden ラリーを走る Galant VR4 です。見た瞬間懐かしくて、これを選んでしまいましたが、少し走行時間が短すぎたようです。
換装前->換装後のグラフを並べておきます。
走行時間が短いですが、軸の間隔は一応合わせましたので、比較自体は可能かと。M9Plusの方は、90度にピッタリと張り付いて微動だにしないのに対し、NH-U9S では83度から85度付近を行ったり来たりといった印象です。
効果ありと言えますね( ͡° ͜ʖ ͡°)
DirtRally 2.0
こちらはChampionshipモードを利用して、オーストラリアの Yambulla Mountain Descent を Day / Shower / Wet の条件で一本だけ走行しています。車両は Group A Imprezza で、Pico Neo3 Link の90HzモードでのVR走行での計測です。
結果はこのようになりました。
開始温度が違っていて完璧な比較とはなっていませんが、M9Plusは開始後すぐに90度に張り付いてそのまま遷移しているのに対し、NH-U9Sはじわじわと温度が上昇するものの83,84度程度で収束しそうな雰囲気です。これも明らかな差が見えていると言えるでしょう。
大満足の結果
いや〜、CPUクーラー一つ取っても、ここまで違いがあるものなのですね。
定格TDP105Wとそこまで爆熱ではないRyzen5800X3Dでさえ、92mmファンで冷やし切るのはなかなかに重労働ということがわかりました。上記の二つのタイトル以外にも、定番のCinebench R15 でCPUに負荷をかけてみたのですが、やはり90度近辺に張り付いてしまいます。
ebichan が使っているDLH21というケースの排熱があまり良くない疑惑はありますが、4面メッシュ(排気が出る背面(上面)ももちろんメッシュ)ですので、そこまで悪いとも思い難いです。それでもこれですから、小型のPCを組むにあたり水冷CPUクーラーが人気になるのもわかります。
とはいえ ebichan としては サーマルスロットリングで多少性能が落ちたとしても、このまま空冷で使っていこうと思います。正直、自作PC初心者のebichanにはあの空間に水冷CPUクーラーを組み込む事は不可能です・・・
という事で、今日の記事はいかがでしたでしょうか。もっとこうしたら良いよなど、アドバイスがあればコメント頂けると嬉しいです。
それではまた!
AMD Ryzen 7 5800X3D, without cooler 3.4GHz 8コア / 16スレッド100MB 105W 3年 正規代理店品
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません