ジャンクのG29を修理する!シフターはPXN A7をチョイスしてみた

2024-05-18

皆さんこんにちは。ebichan です。

今日は久々に運転環境側のバージョンアップを行いましたので、その顛末記を書きたいと思います。それではどうぞ。

現在の環境

現在の ebichan のプレイ環境は、ハンコンが Logicool Driving Force GT、シートは Playseat Challenge ActiFit を使用しています。

それぞれ、過去に記事にもしております。

Driving Force GTのメンテナンス

Playseat Challenge を購入!満足度高し!!

ebichan は楽しければ良いと考えるエンジョイ派ですので、これでも十分に楽しくドライブできているのですが、パソコン側の環境整備が一段落したこともあり、次は運転環境の整備をしたいなぁと考えていました。

当然将来的にダイレクトドライブのハンコンにステップアップしたいという憧れはあるものの、運転も上手では無いですし、練習する時間もそれほど取っていないので、当分先の話と考えています。

それでも徐々にステップアップしても将来的に再利用できるという前提で、3ペダルとシフター、サイドブレーキが欲しいなと思って物色している中、それぞれジャンクの G29 のステアとペダルが某フリマサイトに出ていたので、GWの暇つぶしも兼ねて購入し、動作確認をしましたので、ネタにさせていただきます。

 

ジャンクG29とPXN-A7シフター

シフターは PXN-A7 をチョイス

3ペダルにするのであれば、当然シフターが必要となります。定番の安価なシフターとしてはLogicoolのG29用シフターがあり、常にフリマ等でも販売されているのですが、これが結構いい値段します。

そこでどうせならということで、Amazonで販売されている激安シフターの中でも割と評判の良い PXN A7 シフターをチョイスし、人柱的にどんなもんなのかをみてみることにしました。ebichan はラリーシムは PC でしかやらないので、PC専用でUSB接続の PXN A7 でも何ら困ることは無いはずですし。

Playseat Challenge に取り付けるために、Palumma ギアシフタークリップなるものも購入。


それぞれ Amazon から届きましたので、早速取り付けます。

PCで動作確認すると、当たり前ですが問題無く動作します。 FWをアップグレードしてやると、こちらにあるようにシーケンシャルモードというものが使えるようになります。ParkingボタンとHI<=>Lo ボタンを3秒ほど長押しすると、中央のLEDが点灯しシーケンシャルモードに入ったことがわかります。とは言え、1,3,5速だと常に3速に、2,4,6速だと常に4速に認識されるというものなので、それぞれをゲーム内でシーケンシャルのアップとダウンに割り当てれば完了です。元のHパターンモードに戻すには、同様に2つのボタンを長押しすれば問題ありません。

ここで ebichan には問題発生!Playseat Challenge と DFGT との組み合わせでは、DFGTの裏側と付属のマウンタが干渉してしまい、ほんの少し噛んでいる状態にしか出来ずしっかりと取り付けることができません。一応走行してみましたが簡単にずれてしまい、最終的には走行中に脱落することに!この組み合わせで使うことは不可能でした。

ここでは一旦保留にして、次に進みましょう。

G29ジャンクペダル

次は G29 のジャンクペダルです。ペダル単体で動作確認していないことからのジャンク販売ですので、掃除すれば動くやろ、と安易に考え購入。届いたものは非常に綺麗で、使い込まれた感じも少なく非常に程度の良いもの。無事に動けば、非常に良い買い物をしたと言えるでしょう。

元々、ペダルは単体でも動作させようと考えていたので、これを単体で接続させるために購入したのが、SIMAGIC から販売されている USB Adapter という商品です。いつもお世話になっている GAYA さんのブログで使い方を勉強した上で DELEさんから購入いたしました。

神すぎるUSB変換 SIMAGIC Logitech Adapterの設定方法を解説

PCに接続したら、先に DIP スイッチを切り替えキャリブレーションモードに入れ、ペダルを一つづつ最大まで動作させキャリブレーションを終わらせます。その後DIPスイッチを再度ON側に切り替えることで準備完了。このキャリブレーションは電源OFFするたびにやった方が良いような感じです。

これにより、それぞれのペダルがアナログ入力の XYZ 軸として認識されました。ゲームを立ち上げ、ペダルをそれぞれアサインして早速ドライブ!

「おお、こいつ動くぞ!」という感動と共に、マニュアルシフト環境が出来上がりました。G29のブレーキって滅茶苦茶重いんですね。実車っぽいとまでは言えませんが、今までのDFGTとは比べ物にならない程それっぽさが高まりました。

ただ相変わらず、シフターはぐらぐらするし、ペダルが一つ増えたことで左足がとっちらかってまともに運転ができません笑。

さらにしばらく走っていると問題発生。なんとSIMAGICアダプタがペダル操作に追随出来なくなるトラブルが発生。最大で1秒近く入力が反映されなかったり、入力がスキップされてしまう様子です。要するにアクセルオフしても一秒間全開のままになるということ。ebichan の気のせいかと思いましたが、Windows のゲームコントローラの設定画面で見ても同様になるので、どうやらPCとの相性が悪い様子。

ただペダルはジャンク品を購入していることから、ペダルが悪いのかSIMAGICアダプタが悪いのか切り分けが出来ません。

これも一旦保留にして、G29のコントローラを復活させて何が悪いのか調べるしかありませんので、次に行きましょう。

G29ジャンクコントローラー

ようやくコントローラに辿り着きました。こちらは、USBケーブル切断、マウンタブラケット破損、ACアダプタ無し、という紛うことなきジャンク品です。

マウンタに関しては、Playseat Challenge のハンコンステーにはG29を取り付けるための穴が空いていますので、M6のボルトを購入すれば問題無く取り付けができるはずです。ということで、ホームセンターでM6のボルトを購入。見栄えが良いよう、ヘキサゴンでの締め込みが可能なキャップボルトを購入しました。

logicool 公式から出ているマウンティングガイドラインはこちらです。ご参考まで。

次は切断されたUSBケーブルですが、近所の100均を回って充電通信共に可能なUSBケーブルを数種類購入してきました。こいつの頭を切り取り、既存の配線と接続する作戦です。あくまでもカンに従って、真ん中のケーブルを使ってやることにします。早速やっていこう!

まずは分解から。いつものGAYAさんのサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます!

ハンコン「Logicool G29」サイドブレーキ取付改造方法を徹底的に解説!

USBのラインは基板右下の5ピンコネクタに繋がっています。(この写真ではフェライトコアが挿入されている配線)当然ながら同じコネクタを入手することは困難ですので、ケーブル同士を繋げる作戦で行く事になります。こんな細い線の被覆を剥いて繋げる事なんか出来るんだろうかと弱気になりますが、やるしかないので進めます。

まずは100均ケーブルから小手調べ。頭を切り取り皮膜を剥き予備ハンダをしておきます。

幸いなことにケーブルの皮膜の色が、赤黒白緑とG29コネクタ側と同じになっています。これはラッキー。何故なら、USBのケーブルの色には規格が無くどの色がどのピンに繋がっているかは製造メーカー次第となっているため。ただし色が同じであれば、同じピンに繋がることが期待されていると考えることが出来ます。まあ運ですけど(笑)

調べようもないのでダメ元で同じ色同士を接続します。通常USBで必要とされるケーブルは4本ですが、これは5本。どうやらコネクタ外部の枠にも専用のケーブルが割り振られているようです。G29側も5本なので、わかりやすいですね。念の為、結線を調べておきます。USB-Aコネクタをピンが下に来るように見て、左からGND黒(-)、信号緑(G)、信号白(W)、+5V赤(+)となるようです。

それぞれのケーブルをハンダで接続し、熱収縮チューブを購入し忘れたためセロテープで簡易的に絶縁しておきました。後日熱収縮チューブを購入してちゃんとしますが、動作確認にはこれで十分でしょう。

ACアダプタはDFGTのものを使用します。電圧は 24V で同じですが、出力電流値が 1A しか無く、1.75A 必要となるG29には物足りませんが、まあ動くやろと軽い気持ちで接続し、USBをPCに接続して見ます。

ハイ残念。動きません(笑)

もうピクリとも動きません。ACアダプタの出力が少なくてもある程度は動くだろうと思いましたが、ピクリともしないので何が悪いのか切り分けも出来ません。失意のもと、Amazonで互換性のありそうなACアダプタを購入しました。熱収縮チューブとACアダプタが届いたので、早速再開します。

祈るような気持ちでACアダプタを繋いでUSBをPCに接続して見ましたが、案の定何も変わらずピクリともしません。

まあそうだよなと思いながら、わからないままにテスターで各部の電圧を確認してみます。するとUSBの電圧が 3.7V しか出ていない事に気づきます。PCからUSBバッテリーに繋ぎ直しても同じく 3.7V。本来5V出ているはずですので、まずはここから辿っていく事にします。はんだ付けした5本の結線の導通をテスターで確認してみると、何故か+5V赤だけ150Ω程度の抵抗値が計測されます。意味がわかりません。。。ただこれだけが唯一の手がかり。ここから問題点を解き明かしていくしかありません。

手元にあった不要なUSBケーブル2, 3本に犠牲になってもらって、各結線の抵抗を測ってます。ところが抵抗が入っているものは一本もありませんでした。どうやらたまたま選んだ100均USBケーブルが何故か抵抗入りというババを引いてしまったようです。

何らかの崇高な理由があるんだとは思いますが、今の ebichan には無用の長物。こいつは捨てて、別のUSBケーブルに変更します。

DAISOで2m200円のUSB-Cケーブル(上記の写真の右端)に切り替えます。こいつの頭をぶった切ると芯線は4本、緑と白の信号線が非常に細くて更に繊細な作業が必要となりますが、もうここまできたら引けません。突き進むのみです。

皮膜を剥いているうちに、信号線白の芯線が根元からポッキリ逝ってしまうトラブルもありながら、何とか接続にまで漕ぎ着けます。熱収縮チューブは動作確認後に収縮させますので、通すだけにしておきます。信号線緑は半田付けが下手すぎて熱収縮チューブを通すことが出来ません。ヤケクソでセロテープで絶縁してヨシとします。

これで導通を確認すると、無事に全結線が抵抗無しで導通していました。

逸る気持ちを抑え震える手でUSBをPCに接続してみると、何と起動時キャリブレーションが実行されます!やりました、起動成功!

完全に組み上げて動作確認をする前に、ステアリング側の基板の掃除をしておきます。飲み物をこぼしてしまったのか何とはなしに基盤が汚れている様子でしたので。

このままにしておくと、今は動作したとしても今後基板が腐食していく事になりかねないため、IPA(無水アルコール)を綿棒に付けて拭き上げておきました。気休め程度の効果ですが、これで多少は長持ちする事でしょう。

そして組み付け。GAYAさんのブログにも書かれていますが、銀色の3本ネジは思いっきり硬くしまっているので、締める時もちゃんとしたドライバーを使って念入りに締めておきましょう。適切な先端サイズのドライバーを使い、可能であればスタビドライバという短くて太く力の入れやすいものを使った方が良いでしょう。ebichan は手元にあった以下のものを使ったところ、しっかりと締めることが出来ました。

そうしたらいよいよ Playseat Challenge に取り付けます。取り付けは購入したM6ネジ。これにPalumma ギアシフタークリップを挟み込んでやることでかなりしっかり止めることが出来ました。

それでは試走してみます

ようやくここまで辿り着くことが出来ました。

G HUB をインストールして、ステアリング・ペダル共に動作することを確認します。問題なし。PXN-A7シフターも問題なし。

まずは DirtRally 2.0 で各ペダル・シフターを割り当て、Transmissionの設定を Manual H-Pattern に変更、Clutch Overdrive はOFF、Launch Control を ONに設定します。

いや、これは楽しい!

しばらくは左足がとっ散らかってしまいますが、今までのオートマに比べてシフト選択の悩みが増え、それゆえ脳みその活性化に非常に効果的です。

ただFFの遅い車なら何とか運転できますが、ハイパワーでギヤのショートな車ではシフトが忙しすぎてろくに運転出来ません。これはかなり練習が必要そうですね。やりがいがありそうです。

次は EA SPORTS WRC。こちらも設定を Manual H-pattern に変更し、早速ドライブ。

いや、難しい。徐々に慣れてきたとは言え、ブレーキもシフトも全然タイミングが合いません。でも楽しい。これは病みつきになりそう。

Richard Burns Rally やアセコルも、この環境なら更に楽しいこと間違い無いでしょう。徐々に設定を合わせて試してみましょう。

総評

はいまとめです。今回はとっても運が良かったことに、ジャンク品の品質が良く、事前に予想した以上の修理を必要とせずに動作したため、結果的に成功したと言えるでしょう。

課題としては、SIMAGICアダプタの相性、ハンドブレーキを購入する必要がある、シフターブラケットの固定方法の最適化、といったところです。

一つ目のSIMAGICアダプタですが、反応が悪くなっていく理由がPCなのかアダプタ自体なのかの切り分けをする必要があります。

二つ目のハンドブレーキに関しては、今まではDFGTのシーケンシャルシフターをハンドブレーキ代わりにしていましたが、G29にする事により個別のハンドブレーキを購入する必要が出てきてしまいました。三つ目の課題にも関係しますが、シフターブラケットが貧弱なので、あまり力を入れずに操作出来るものを探してみようと思います。

三つ目のシフターブラケットですが、現状一応止まってはいますが、やはり運転に熱くなって力強く操作してしまうとずれて来ますので、もう少し確実な固定方法を検討する必要があります。この赤丸二箇所をボルトで止めることが出来れば、ほぼ問題はないでしょう。

色々と課題も残りますが、全体として満足の行くアップグレードが出来たなと感じています。これを機に、もう少し真面目に練習に取り組まねば(笑)

さて最後に今回の総費用ですが、ジャンクG29+ACアダプタ+SIMAGICアダプタ+シフター+ブラケットで総額およそ ¥32000 となりました。

ダイレクトドライブハンコン購入までの繋ぎとしては、悪くない投資だったと感じておりますが、皆様はどう思われたでしょうか。よろしければコメント頂ければ嬉しいです。

それでは ebichan は3ペダルでの練習を頑張りますー。ではでは〜。